Posted by at

2009年01月24日

ブレンダーで数学的多面体作りの研究(シュリンクラップ活用)

● ややこしそうなものにもシュリンクラップしてみる。

以前紹介したシュリンクラップですけど、アバター以外にもどんな形が包めるか試してます。
あまりスカルプで作りたくない様な形がいいですね。
というわけで、図形の多面体で実験してみました。



● Icosphereを包んでみた

多面体の見本として、Icosphereを使ってみました。
[add] -> [mesh] -> [icosphere]にありますね。
見やすいようにフェイスを削除して、エッジだけにしてます。







● シュリンクラップで包む

UVSphereでIcosphereを包んでみました。
包み方は、頂点モード「nearest vertex」です。







● スカルプ製多面体の完成

cattakaさんのConvertToSculpt経由でスカルプにしてみました。
予想以上の出来で、ちょっとうれしいです。 ^^











● ダイヤモンドのブリリアントカットに挑戦

これなら宝石のデザインとかもできそう、と思ったのでブリリアントカットを試してみました。

有名なサイト、Shadeで作る宝石のモデリング
http://www5d.biglobe.ne.jp/~juppy/3dw/shade/s_tips/jewel_tips.html

Shadeの手順で書かれていますけど、ほとんど同じですね。
頂点の座標や回転角度をそのまま使わせていただきます。^^











ブリリアントカットのスケルトン完成。
スカルプの作法など、まったく気にせず作ればいいですね。 すがすがしいです~。 ^^;
Blenderの基本操作を身に付けていれば、あっという間ですね。





で、後はShrinkwrapで包むだけです。




スカルプ作りがこんなに簡単なら、その分テクスチャ作りにじっくり時間をかけられますね。






● おまけ (レンダリング)

せっかく形が出来たので、レンダリングの練習もしてみました。


バーテックスペイント(Vertex Paint)モードで、かるくお化粧して。





2、3時間 透明度、反射度の設定と格闘して、なんとかここまで。




修行不足。>< 
なんか、どうみてもガラス玉ですね~
「永遠の輝き」「給料の3か月分」には、程遠いです。。。。_| ̄|○



blender ver 2.48a Blender Foundation  


Posted by ぱすてる at 21:39Comments(7)ものづくり

2009年01月18日

ブレンダーでアバターメッシュのリグ作り(下半身完成)

● 人体メッシュ作りは放棄。。。^^;

【ご参考】ブレンダーで人体モデリングの修行してます。
http://pastel.slmame.com/e401446.html

この記事で、両足のモデリングまで作って、次は上半身、と思ってましたけど、シュリンクラップで
包んだ方が早いので、あっさり放棄しました。。。。
モデリングに時間を使うより、リグ作りの技を習得したかったからです。



リグ作りの解説ブログはたくさんありますけど、やっぱりこの本はマスターしたい。

3Dキャラクタアニメーション Blender
http://ascii.asciimw.jp/books/books/detail/978-4-7561-5128-5.shtml

写真が不鮮明、わかりにくい記述、間違いだらけ、と評判はいまいちですけど、CDROMの
サンプルを比較しながら読み進んでいけます。
特に「4章アーマチュアとリギング」は何度も繰り返して、手順をほとんど暗記してしまいました。




● 下半身のリグ完成です。




足首の拡大
黄色いボーンには、IK(インバースキネマティクス)、
水色のボーンには位置コピーコンストレイント、回転コピーコンストレイントが設定されています。
点線は親子関係を示しています。



ボーンには、役割ごと(メッシュ変形用、ポージング用)に分かりやすい名前をつくておくといいです。





● FK(フォーワードキネマティクス)

FootRoot、Toeボーンを回転させると、足メッシュもいっしょに回転します。
ボーン同士が親子関係で接続していれば、FKが使えるようになっています。
親ボーンから子ボーンに向かって回転させるようなポーズ決めに使います。





● IK(インバースキネマティクス)

FootRootを移動させると、足全体をポージングできます。
足は、IKで先端から親に向かって変形させるとポーズ決めが楽です。





● FKとIKの組み合わせ

Ball_Heel_Rotationを回転させると、踵が持ち上がって、変形が膝から腰へ伝わっていきます。





● 頂点ウェイト

BlenderのV2.46から、ボーンヒートウェイトツールが使えるようになりました。
ボーンをクリックするだけで、簡単に頂点ウェイトを塗ってくれます。
V2.45までは、ブラシツールで赤く塗りつぶしていたので、ずいぶん楽になりました。 ^^





● 下半身のポーズ集




さすがに90度近く曲げると、メッシュの形が辛くなりますけど、ポーズを適用したら修正すればいいですね。



グリコのマークが目標です。^^v






【ご参考】

興味がありましたら、以下の記事も参考にしてください。

ワンちゃんの足(BlenderのArmature変形勉強中)
http://pastel.slmame.com/e229408.html

ワンちゃんの足(Blenderでウエイトペイント編) その2
http://pastel.slmame.com/e239006.html




● 気長に作る

さて、つぎは上半身から、肩、腕、首ですね。
勉強しながらのんびり作ろう。


blender ver 2.48a Blender Foundation  


Posted by ぱすてる at 18:20Comments(0)ものづくり

2009年01月10日

ブレンダー2.48の新機能シュリンクラップで包んでみよう

● メッシュをメッシュで包んでみよう

さて、シンプルデフォームに引き続き、新機能のシュリンクラップです。

Shrinkwrap モディファイア (Blender.jp)
http://blender.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=267

シュリンク(shrink)は収縮,ラップ(wrap)は包装です。
クロス系のモディファイアです。
ちょっと触ればすぐに使えるようになります。 SLのものづくりに活用できたらいいですね。




● おなじみのアバターメッシュで練習です

おなじみのアバターメッシュの足で、シュリンクラップの練習します。
シリンダーメッシュを一つ用意します。




足を包む位置に、シリンダーを配置します。
足メッシュにはあらかじめ、「Leg-Left」という名前をつけてあります。




モディファイア:シュリンクラップを実行すると、シリンダが足メッシュにピッタリ張り付きます。
ラップ先には「Leg-Left」を指定
貼り付け方法は「投影:Projection」
投影方法は、シリンダの法線ベクトル「Normal」の反対側「Negative」に。




間隔「Offset」で、隙間の間隔を指定する事ができます。




張り付いたまま、ヌルヌル移動できます。 動きがなんとも。。。^^;




張り付いたまま、拡大縮小もできてしまいます。
ストッキングを履くような、エロいCGが作れるかも?




足先を包んでみました。 ドタ靴長靴の原型に使えるかな?






● もうすこし、凝ってみる。

スフィア1つと、シリンダ3つを用意して、シュリンクラップしてみました。




張り付いたまま、変形できます。 10分程度あれば、こんなものが作れます。




身に付けるものに応用できそうです。






● 頂点ウェイト機能もあります。

クロスシミュレーション・アーマチュアボーン機能におなじみの、頂点ウェイト機能です。
Link And Materialsで、選択した頂点に名前とウエイト値を設定します。



VGroupで頂点のグループ名を指定するだけです。
ウェイト値1「赤色」が、一番影響します。 ウェイト値0「青色」に近づくほど影響が無くなっていきます。






● シュリンクラップの貼り付け方は3種類あります。

(1) nearest vertex      貼り付け先の一番近い頂点に、張り付きます。
(2) nearest surface point  貼り付け先の一番近い表面に、張り付きます。
(3) projection         法線ベクトル方向に投影されるように、張り付きます。




(1) nearest vertex 相手の一番近い頂点に、張り付いてます。 途中に隙間ができてますね。



(2) nearest surface point 相手の一番近い表面に、張り付いてます。 まだ隙間があります。



(3) projection 法線ベクトルに沿って、投影されるように張り付いてます。 隙間もありません。


形にもよりますけど、これ(3)が一番キレイかな。
テクスチャの位置を一致させるなら(1)が使えそうですね。





● まとめて包めます。

複数のメッシュをまとめて包むこともできます。
上下のスフィアをJoinコマンド「Ctrl」+「J」で連結しています。
または、Shrinkwrapメニューの「Ob2」で2番目を指定する方法もあります。







● 苦労したのに。。。><;

何日も苦労してスカルプ用にモデリングした足が、あっというまに。。。。。。_| ̄|○

【ご参考】ブレンダーで人体モデリングの修行してます。
http://pastel.slmame.com/e401446.html



blender ver 2.48a Blender Foundation  


Posted by ぱすてる at 18:04Comments(6)ものづくり

2009年01月04日

ブレンダーでスプリングを作る(チュートリアルその3)

● とうとう終わらなかった。。。

ブレンダーの物理シミュレーション本、がんばって取り組みましたけど、
第4章「髪の基本ストランドパーティクル」を終えて、冬休みも終わっちゃいました。。><
ですが、目からうろこのような物理系スキルがたくさん身に付きました。
すこしでもSLのもの作りにも生かせたらいいですね。




● スプリングのシミュレーション

スプリングのメッシュを、カスタムボーンシェイプで伸び縮みさせるシミュレーションです。



カスタムボーンシェイプ(ハート型の印)を動かすと、スプリングが伸び縮みします。
単純にメッシュを引き伸ばすと、部材の断面が楕円形に伸びてしまいますが、
このワザのすごいところは、スプリングとして変形してくれる事です。





● スプリングをスカルプにしてみる。

このチュートリアルを残しておけば、いろいろな長さのスプリングを作れます。
早速16x256(8x128面)のスカルプにしてみました。






負傷中の牛クンが、バイクの部品に使ってみてくれました。(って、もの作りしてる場合ですか。。><)





● 作り方の流れ

(1) 面を60度回転させたキューブを用意




(2) モディファイア:アレイ (modifier array)

Empty(真ん中の矢印)で、キューブを連続複写します。
Emptyを、60度回転・Z軸上に1単位移動。
Emptyの動きにあわせて、キューブが一つ複写されます。




(3) シェイプキーを追加して、中間形状を得る

シェイプキーは、2つの形状の中間形状を得る為のツールです。
アニメーションや、顔の表情を作るのに、よく使うツールです。




(4) モディファイア:サブサーフ (modifier subsurf)

キューブにLevel1のサブサーフを適用すると、ちょうど8角形のパイプが出来上がります。




(5) シェイプキーと、Emptyの関連付け

IPOカーブエディタで、先ほど作ったシェイプキーと、Emptyを関連付けします。
これで、Emptyを上下に動かすと、シェイプキーが変形し、結果的に
スプリングが伸び縮みするようになります。




(6) 再び、モディファイア:アレイ

基本形を64回繰り返すと、ちょうど8x128面のスプリングができあがります。




(7) Emptyを動かしてみる

マウスや、Z座標指定で、Emptyを動かしてみます。



Emptyの位置に応じて、スプリングも伸び縮みします。
あとは、メッシュを展開してスカルプにするだけです。






● おしまい

つぎはこの応用で、スプリングの直径を変形できるようにしてみよう。

だけど新年早々、何の季節感も無いブログだなぁ~。。><;
まあ、くだらないTVを見て時間を無駄にするよりもいいでしょうか。



blender ver 2.48a Blender Foundation  


Posted by ぱすてる at 19:04Comments(5)ものづくり