ブレンダーとアイビージェネレーターでツタのテクスチャ作り2

ぱすてる

2009年03月15日 17:09


● 前回の記事では、ツタのメッシュ形状のインポートまで終わりましたので、今回は、ツタの画像のマッピングの手順です。




● ツタの素材画像の確認

Ivy Generator本体をインストール(RAR形式を解凍)すると、「textures」フォルダの中に、ツタの葉っぱと、
枝の画像があります。
今回は、この中から枝の画像「efeu_branch.png」を使います。

【efeu_branch.png】





この画像は、マテリアル「branch」に使用します。



葉っぱの画像は、テクスチャ集「ivy_generator_Textures.zip」の中にある画像を使います。
大きな葉とそのマスク画像「efeu1」、小さい葉には枯葉を使ってみました。「efeu1_dead」です。
それぞれ、マテリアル「leaf_adult」、「leaf_young」に使用します。

 【efeu1.jpg】        【efeu1_trans.jpg】       【efeu1_dead.jpg】  【efeu1_dead_trans.jpg】
        


テクスチャ集には他にも、若葉用、バンプマッピング用などの画像が提供されてます。




● インポートした、ツタを確認します。

(1) UVマップが作成済み

Ivy Generatorが作ったツタのメッシュには、既にUVマップが追加されています。



葉っぱの画像を貼るときに、UVマップを指定すると、綺麗にマッピングできます。
左側がUVマップ未指定、右側がUVマップを指定した状態です。 便利にできてます。^^




(2) マテリアルが作成済み

ツタのメッシュには、既に3つのマテリアルが作成されています。
それぞれのマテリアルに、葉っぱと枝のテクスチャを張ればいいです。



個人的には、もう一つぐらいほしいです。(たとえば花を貼るためのマテリアルとか。)




● マテリアルの設定手順です。

マテリアルボタン(赤い玉の小さなアイコン)を押して、マテリアルを設定します。


【Links and Pipeline】

マテリアルセレクタで、「leaf-adult」を選択します。

葉っぱの透過方法は、レイトレースではなく、Zバッファ「ZTransp」
を有効に。

 ・レイトレースほどの品質は不要
 ・レンダリングの計算が速い
 ・そのかわり、屈折とか高度な表現はできません。



【Material】

Alpha値(不透明度)を0にして、透明にします。
leaf-adultは透明になりますが、UVマップに画像を貼るので
大丈夫です。








【Shaders】

ディフューズ(光の散乱)シェーダに、「Oren-Nayar」を選択
生物の皮膚とか、表面の粗さが引き立つシェーダです。

スペキュラ(光の光沢)シェーダは、そのまま(CookTor)。
反射度Specは低く、ハイライトHardで光沢のサイズを大きく。
「自分自身」に落ちる影が必要なら、TraShadoを有効に。
レンダリングして暗い場合は、発光Emitを上げてみる。





【Texture】

マテリアル「leaf-adult」に、テクスチャスロットを2つ作ります。 
名前はわかりやすく。
それぞれに葉っぱの画像とマスク用画像を貼ります。









● 葉っぱの画像の選択

ここでいったん、マテリアル設定から抜けます。
Texture buttons(F6)を押して、スロットに画像を指定します。

テクスチャスロット「Color」に、efeu1.jpgを指定します。
Jpeg画像にはアルファチャネルは無いので、「UseAlpha」は無効に。




同じ手順で、テクスチャスロット「Alpha」に、efeu1_trans.jpgを指定。




● マテリアルボタン(赤い玉の小さなアイコン)を押して、再びマテリアル設定の続きです。


【Texture】

スロット「Color」の続きです。
スロットと画像の関連付けができたので、次は貼り付け方の
設定をします。








【Map Input】

マッピング方法や、位置・大きさを決めるパネルです。
ここで、マッピング方法に「UV」を指定します。
スロット「Alpha」も同じです。








【スロット「Color」のMap To】

テクスチャの影響範囲とか、色、輝度、ノーマルを設定するパネルです。

「Col」はマテリアルのカラーに影響します。
「Csp」はスペキュラカラーにテクスチャを反映させます。







【スロット「Alpha」のMap To】

「Alpha」は、アルファ(不透明度)にテクスチャを反映させます。
「Alpha」を2回押して、リバースさせます。透明にしたい範囲が
反転します。









【Preview】

マテリアル「leaf-adult」の設定終了です。
プレビューで、こんな感じになったら、OK。
マスク画像でくりぬく手順は、覚えておくと役立ちます。







【Preview】

マテリアル「leaf-young」も同じ手順です。
若葉用のマテリアルですけど、枯葉を選んでみました。
花の画像とかも、おもしろいかも。







【Preview】

マテリアル「branch」
これは、画像1枚だけです。(スロットも一つ)










● カメラとライトのセッテング

カメラとライトの設定をします。
レンダリング前に、後ろのオブジェクトは削除、または他のレイヤに移動させます。



視点の調整は、カメラビューでカメラを選択(ピンク色の枠)して動かせば楽です。





● レンダリングして、ファイルに保存

Render Buttons(夕焼けの小さなアイコン)を押して、レンダーパネルを表示します。

普通の手順は、
 レンダリングの設定
 Renderボタン(F12)を押してレンダリングする。
 [File] -> [Save Rendered Image(F3)]、でファイルに保存する。

ですが、意外とめんどくさいので、レンダリングとファイル保存をまとめて実行します。


【アニメーション出力機能で、1フレームだけ、レンダリング・保存する方法】


【Output】

出力先を指定します。
[Save Default Settings(Ctrl+U)]で、固定にしておくと便利です。
私の場合、Ramdisk(R:)を指定してます。

1枚だけ保存なら、そんなに効果は無いですが、フルイドシミュレーション
アニメなど大量に画像を出力する場合、ディスクへの書き込みと比べて、
かなり速さの違いが実感できます。
(Blenderというディレクトリは、OS起動時に自動で作ってます。)




【Render】

ふちのギザギザを消す為に、アンチエイリアス(OSA)を有効にします。

アンチエイリアスしてアルファでくりぬくので、premulを有効にします。








【Format】

ファイルは、PNG形式で保存します。
アルファチャネルも保存するので、RGBAを有効にします。









【Anim】
開始フレームStaと、終了フレームEndに1を指定。
後は、Animボタンを押すだけです。

R:/Blender/0001.png というファイル名で、レンダリングと同時に
ファイル出力されます。

同じ名前で上書きされるので、注意です。





● おしまい

インワールドの画像にここまでする必要は無いと思いますけど、
興味がありましたら、いろいろ設定を変えて試してみてください。




より実写に近いようなCGが希望でしたら、オープンソースのレンダラーがいくつもあります。
YafRay(ヤフレイ)、Indigo(インディゴ)、Parthenon(パルテノン)などでレンダリングしてみてください。










● ぜんぜん関係ない、おまけ ^^;

巷でひそかなブーム?の フレキシブルスカルプです。
芋虫のようにのたうちまわってます。 :D
単振動で伸び縮みしたら面白いのに。。。。。。







blender ver 2.48a Blender Foundation
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