Macで影付きビューアをコンパイル/ビルドしてみるテスト

ぱすてる

2009年05月16日 20:45


● ずいぶん安定してきましたね〜 ^^

(2008年09月13日)Linux版影付きSLビューアコンパイル手順(1.21対応)
http://pastel.slmame.com/e364321.html

去年のLinux版に引き続き、MacOSX版で影付きビューアのコンパイルビルドを試してみました。
以前はまったく動かず記事にすらできませんでしたが、最近はなんとか影付きで動作するように
なってきたみたいです。



● とはいえ、他のOS版と比べたらまだまだ安定してませんが。。。。

私のMacでは、激しく視点を動かしたり、にぎやかな場所だと、時々ビューアがフリーズしちゃいます。
また、残念ながらビューアのSSでは影が映りませんでしたので、OSXのスクリーンショットです。。。





● コンパイル手順の解説ページ

英語ですけど、書いてある通りコマンドを実行するだけなので誰にでも出来ます。^^;
ちなみに日本語ページもありますが、けっこう古くて失敗します。
解説だけ一通り読めばいいでしょう。

Compiling the viewer (Mac OS X)
http://wiki.secondlife.com/wiki/Compiling_the_viewer_(Mac_OS_X)

完成品ビューアをダウンロードして動かすだけに物足りないと感じる方は、ぜひ一度。



● 必要なソフト(その1) CMakeの入手

OSX標準のmakeコマンドではなく、cmakeが必要です。
以下のサイトからダウンロードして、インストールします。
http://www.cmake.org/cmake/resources/software.html
cmake-2.6.4-Darwin-universal.dmg


インストール途中でコマンドのリンク先を尋ねてきます。
変更せずに「Install Command Line Links」を選択します。



● 必要なソフト(その2) MOD 3 Programmers API

Firelight Tech社のサウンド用開発API(バージョン3)を入手します。
http://www.fmod.org/index.php/download
fmodapi375mac.zip



● 必要なソフト(その3) Xcode 統合開発環境

Mac OSX Leopardに付属している、統合開発環境です。
iPhoneアプリまで作れて無料です。^^




● ビューアソースコードのダウンロードと準備

URLは、こちら。
Source downloads
http://wiki.secondlife.com/wiki/Source_downloads


RC1.23の最新版を入手しました。
ver RC-1.23.1
slviewer-artwork-viewer-1.23.1-r119104.zip
slviewer-darwin-libs-viewer-1.23.1-r119104.tar.gz
slviewer-src-viewer-1.23.1-r119104.tar.gz


作業用フォルダを作ってまとめておきます。



ここからは、ターミナル(コンソール)を開いて、コマンド入力になります。
ファイルを解凍すると、「linden」「fmodapi375mac」というディレクトリができます。
$  tar  xvzf  slviewer-darwin-libs-viewer-1.23.1-r119104.tar.gz
$  tar  xvzf  slviewer-src-viewer-1.23.1-r119104.tar.gz
$  unzip  slviewer-artwork-viewer-1.23.1-r119104.zip
$  unzip  fmodapi375mac.zip





● fmodapi375 のコピー

fmodapiのライブラリやインクルードファイルを、lindenディレクトリにコピーします。
ここは、解説サイトのとおり、ターミナルにコピペして実行すればOK。
(この部分はスクリプトにしておくと、今後便利です。)
$  mkdir  -p  linden/libraries/include/
$  mkdir  -p  linden/libraries/universal-darwin/lib_debug/
$  mkdir  -p  linden/libraries/universal-darwin/lib_release/

$  cd  fmodapi375mac/

$  cp  -p  api/inc/*.h  ../linden/libraries/include/
$  lipo  -create  api/lib/libfmod.a  api/lib/libfmodx86.a  -output  ../linden/libraries/universal-darwin/lib_debug/libfmod.a
$  touch  -r  api/lib/libfmodx86.a  ../linden/libraries/universal-darwin/lib_debug/libfmod.a

$  cd  ..
$  cp  -p  linden/libraries/universal-darwin/lib_debug/libfmod.a  linden/libraries/universal-darwin/lib_release/libfmod.a





● プレコンパイル準備(プロジェクトファイルの作成)

linden/indra/ 配下のdevelop.pyを実行して、Xcodeのプロジェクトファイルを作成します。


デバック情報は不要なので、リリースタイプを指定して実行しました。
$  cd  linden/indra/
$  ./develop.py  --help
$  ./develop.py  -t  Release  configure




● Xcodeでコンパイルビルド

indra/build-darwin-i386配下に、Xcodeのプロジェクトファイルができます。
ダブルクリックすると、Xcodeが起動します。



デバッグ情報は不要なので、リリースタイプでビルドします。
500近いファイル数を処理しますので、お茶でも一杯どーぞ。



build-darwin-i386/newview/Release/ 配下に、ビューア実行ファイルができあがります。


あとは、デバッグコンソールで、RenderUseFBOとRenderDeferredを有効にすればいいです。




● いろいろなソースコードをコンパイルしてみる。

リンデンのサイトからはいろいろなソースコード(ブランチ:開発コード?)が入手できる
ので、新しもの好きの方は試してみるのもいいかも。

たとえば、ブランチ:レンダーパイプライン。
これは以前、シャドウドラフト(Shadow Draft)と呼ばれていたソースです。


Snapshot of internal branch render-pipeline



これをビルドすると、ハードウェア設定に、シャドウの設定メニューがあります。



でも、わたしのMacでは、シャドウは表示されませんでした。。。残念 ><;
リンデンさん、がんばってくださいね〜。
SLViewer